FIREするにあたっては様々なことを考えなくてはなりません。
苦労して目標資産を達成したのはスタートラインに立ったに過ぎず、FIREの本番は出口である取り崩し期です。
資産が枯渇せずに人生を全うするには出口戦略が鍵となるので、出口戦略や取り崩し方についてシェアしようと思います。
結論としては、定率取り崩しの方が資産寿命を延ばすことができます。
ただし、定率取り崩し特有の欠点もありますのでそこら辺をどう対応していくかにも触れています。
・取り崩しの種類
・定率取り崩しの欠点をカバーする方法

たまご
- セミリタイア達成済
- 2級FP技能士
- AFP認定者
- 資産形成コンサルタント
- 投資診断士
インデックス投資の代表的な資産の取り崩し方
インデックス投資における代表的な資産の取り崩し方は次の2つ。
| 取崩し方法 | 特徴 |
|---|---|
| 定額取り崩し | 毎回一定額を取り崩す |
| 定率取り崩し | 資産残高の一定率を取り崩す |
| 取崩し方法 | 特徴 |
|---|---|
| 定額取り崩し | 毎回一定額を 取り崩す |
| 定率取り崩し | 資産残高の一定率を 取り崩す |
トリニティスタディの4%ルールはインフレに応じて取り崩し額を変動させる定額取り崩しになります。
定額取り崩し
定額取り崩しは生計が立てやすいというメリットがある反面、価格が高いときは少量を売却し価格が安いときは多量を売却することになるため平均売却単価を下げてしまうというデメリットがあります。
平均売却単価が下がると資産寿命が短くなります。
特にシーケンスリスク(取り崩し初期の段階で相場が大幅に下落する)が発生するとデメリットが躊躇になり、資産の目減りが加速しその後に上昇したとしても資産の回復力が弱くなってしまうという特徴があります。
定率取り崩し
定率取り崩しは資産残高の定率を取り崩すので、資産が少ない時は取崩し額も少なくなり資産が多いと取崩し額も多くなります。
これにより資産寿命を延ばすことができます。
デメリットとしては、取り崩し額が変動するため生計が立てづらい点です。
シーケンスリスクによる定額取り崩しと定率取り崩しの比較
実際にシーケンスリスクが発生し、その後上昇していった場合の定額取り崩しと定率取り崩しの資産残高や回復力を見てみましょう。
・資産6,000万円でFIRE
・年間支出は240万円
| 年間リターン | 定額取り崩し (240万円+インフレ2%) | 定率取り崩し (4%+インフレ2%) | |||
| 取り崩し額 | 資産残高 | 取り崩し額 | 資産残高 | ||
| 1年後 | ▲30% | 240万円 | 3,960万円 | 168万円 | 4,032万円 |
| 2年後 | ▲20% | 245万円 | 2,923万円 | 194万円 | 3,032万円 |
| 3年後 | ▲10% | 250万円 | 2,381万円 | 164万円 | 2,565万円 |
| 4年後 | 10% | 255万円 | 2,365万円 | 169万円 | 2,652万円 |
| 5年後 | 20% | 260万円 | 2,578万円 | 191万円 | 2,992万円 |
| 6年後 | 20% | 265万円 | 2,828万円 | 215万円 | 3,375万円 |
| 7年後 | 20% | 270万円 | 3,124万円 | 243万円 | 3,807万円 |
| 8年後 | 10% | 276万円 | 3,160万円 | 251万円 | 3,936万円 |
| 9年後 | 20% | 281万円 | 3,511万円 | 283万円 | 4,440万円 |
| 10年後 | 10% | 287万円 | 3,576万円 | 293万円 | 4,591万円 |
| 累計取り崩し額 | 2,629万円 | – | 2,171万円 | – | |
| 年間リターン | 定額取り崩し (240万円+インフレ2%) | 定率取り崩し (4%+インフレ2%) | |||
| 取り 崩し額 | 資産 残高 | 取り 崩し額 | 資産 残高 | ||
| 1年後 | ▲30% | 240 万円 | 3,960万円 | 168 万円 | 4,032万円 |
| 2年後 | ▲20% | 245 万円 | 2,923万円 | 194 万円 | 3,032万円 |
| 3年後 | ▲10% | 250 万円 | 2,381万円 | 164 万円 | 2,565万円 |
| 4年後 | 10% | 255 万円 | 2,365万円 | 169 万円 | 2,652万円 |
| 5年後 | 20% | 260 万円 | 2,578万円 | 191 万円 | 2,992万円 |
| 6年後 | 20% | 265 万円 | 2,828万円 | 215 万円 | 3,375万円 |
| 7年後 | 20% | 270 万円 | 3,124万円 | 243 万円 | 3,807万円 |
| 8年後 | 10% | 276 万円 | 3,160万円 | 251 万円 | 3,936万円 |
| 9年後 | 20% | 281 万円 | 3,511万円 | 283 万円 | 4,440万円 |
| 10年後 | 10% | 287 万円 | 3,576万円 | 293 万円 | 4,591万円 |
| 累計取り崩し額 | 2,629万円 | 2,171万円 | |||
資産形成期の定額投資はドルコスト平均法によって平均取得単価を抑えることができますが、取り崩し期における定額取り崩しでは逆効果になってしまいます。
FIRE向きなのは定率取り崩し
生活費の確保も大事ですが、生活費の確保を優先して資産が枯渇しては元も子もありません。
優先すべきはやはり資産寿命です。
比較からも定率取り崩しがFIREにおいて優位なのが分かりますが、注意すべきが年間支出240万円+インフレに対して取り崩し額が年間支出を下回っている年が10年中8年もありその不足額は466万円。
定率取り崩しが資産寿命を延ばすのは分かったけど足りてない分どうすんねんって話ですが、それについて考えてみましょう。
定率取り崩しで生活費の不足分を補う方法
定率取り崩しの欠点である資産残高による、取り崩し額<年間支出の状態の対策方法です。
- 2~3年分の生活費をキャッシュで確保
- 2~3年分の生活費を国内債券型投資信託で運用
- リターンに応じて定額と定率を使い分ける
①2~3年分の生活費をキャッシュで確保
予め2~3年分の生活費をキャッシュで確保しておき、不足分をそこから取り崩します。
キャッシュに変動がないうちは、取り崩し額>年間生活費でも取り崩し額=年間生活費に抑えておきキャッシュが変動した場合は、取り崩し額>年間生活費でも定率で取り崩し余剰分をキャッシュの補填に充てます。
キャッシュの補填が間に合わない場合のみ、値上がり局面で一部を売却し補填に充てます。
②2~3年分の生活費を国内債券型投資信託で運用
市場の低迷期に株を取り崩さなくてすむよう、値動きの小さい国内債券型投資信託で運用し低迷期は国内債券型投資信託を取り崩します。
これにより、株には手を付けず回復を待つことができます。
たまご①と②のハイブリッドでもいいね!
③リターンに応じて定額と定率を使い分ける
定率取り崩しと決めたら以降ずっと定率取り崩しを遵守しないといけない訳ではありません。
市場が低迷期は定率取り崩しで資産減を抑え、好調期は定額取り崩しで対応するという方法もあります。
まとめ
- 定率取り崩しの方が資産寿命が長い
- 定率取り崩しの欠点はキャッシュや国内債券型投資信託などで対応する
FIREの目標資産に達成したらそれで終わりではありません。
枯渇リスクに備えた防衛資金の準備も必要となります。
しっかり計画を立てたうえで行いましょう。
\ FIRE目指す人は必見! /


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