FIREしたら国民年金保険料は全額免除と納付どっちが得?

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FIREをすると不労所得のみで収入はないので国民年金の免除を受けることができます。
FIRE後の固定費削減の要素となるのですが、果たして免除を受けた方がいいのか納付した方がいいのかどっちが得なのか考察したのでシェアしようと思います。

結論としては、費用対効果の点では納付する方が得ですが、キャッシュフローを確保するなら全額免除の方が得です
しかし、非常にデリケートな問題でもあるので、この記事を元に色々考えてもらえたらと思います。

この記事で分かること

・国民年金保険料の免除制度について

・全額免除のメリットとデメリット

・公的年金のメリット

この記事を書いた人

たまご

  • セミリタイア達成済
  • 2級FP技能士
  • AFP認定者
  • 資産形成コンサルタント
  • 投資診断士
目次

国民年金保険料の免除制度とは

前年所得が一定額以下の場合に、申請することで保険料の免除を受けることができます。

種類所得条件年金反映割合
全額免除(扶養親族等の数+1)×35万円+32万円1/2
3/4免除88万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等5/8
半額免除128万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等6/8
1/4免除168万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等7/8

免除期間も老齢基礎年金受給資格期間に算入されます。

低所得で納付が困難な人を対象としているので免除の段階が分かれていますが、FIREだと所得が基本無いので全額免除を申請できるということになります。

失業等による特例免除

保険料免除の基本は前年所得が一定額以下の場合ですが、自己都合退職も含め前年所得にかかわらず免除受けられる特例があります。

FIRE後の年度は前年の所得の関係上、免除対象から外れるのでその様な時に活用できます。

・雇用保険被保険者離職票
・雇用保険受給資格者証
・雇用保険受給資格通知

いずれかの写しを用意し申請することで可能です。

国民年金保険料の全額免除のメリット

メリットは1つ。
国民年金保険料を納付せずとも1/2の納付割合で年金が受給できる点です。

【2025年度】
満額年金受給額:831,700円
保険料:月額17,510円

例えば20歳から40歳まで会社員として働き40歳でFIREを達成し、以降60歳まで全額免除を行った場合の保険料節約額と老齢基礎年金の受給額は次のようになります。

保険料節約額:17,510円×240か月=4,202,400円
年金受給額:831,700円×(20年+(20年×1/2)÷40年)=623,775円

全額免除の20年間は納付割合が1/2である10年の扱いになりますが納付期間としてカウントされます。
これにより、20年間も保険料を払っていないにも関わらず満額の75%の年金の受給が可能になります。

たまご

これは全額免除をお願いした方がいいんじゃないかな?

国民年金保険料の全額免除のデメリット

先述したメリット。
保険料を4,202,400円も節約できながら年金も623,775円受給できるのは事実ですが、それは年金を貰うまでの話。

年金を貰い始めると満額831,700円-623,775円=207,925円の差が、毎年納付した人と比べ生まれ始めます。

すると85歳からは削減効果がなくなり85歳以上生きた場合は全額免除より納付した方が得ということが分かります。
これは何歳からでも同じで、損益分岐点は年金を受け取り始めてから20年後に訪れます。

一方、現在の日本の平均寿命は男性で81.09歳、女性で87.13歳となっています。

出典:日本FP協会

人生100年時代と言われる最中、決して軽視できない点であることが分かります。

たまご

これを見ると納付した方がいい気がするね…

公的年金と投資どちらで備えるべきか

公的年金よりその保険料で運用した方が得という考えの人もいると思います。
投資信託で年利5%で運用した場合、年金の方がパフォーマンスを上回ることはないでしょう。

しかし、国民年金保険料納付は国民の義務であること、医療保険などを投資で賄うのとは違い老後は必ず訪れることを踏まえると、投資で備えるのはナンセンスかなと個人的には思います。

年金の立ち位置は資産ではなく保険。
老後の保険として貴重なインカムとなり、保険という立ち位置から見たメリットもあるので紹介します。

公的年金のメリット

  • インフレ対策になる
  • 終身受取れる
  • 非課税も可能

インフレ対策になる

年金は物価スライド制です。
相次ぐ増税に反感が多い反面、年金額などはインフレに合わせて毎年増額されています。

保険料を納付している間は保険料も上がるのでメリットはありませんが、60歳以降保険料を納付しなくなると年金受給額だけがインフレに合わせて増額していきます。

4%ルールで株式市場が〇〇ショックなどで暴落している間も資産の取り崩しを行なううえでは、安定して受給できるのは心強いのではないでしょうか。

終身受取れる

4%ルールも理論上資産は終身尽きませんが、年金は確実に終身受給できます。
枯渇リスクの点では優位ではないでしょうか。

非課税も可能

株の取り崩しには税金が発生します。
それを加味しても投資の方が有利でしょうが…

一方、年金も税金がかかりますが公的年金等控除があるので非課税も可能です。

公的年金等の控除額
出典:国税庁HP No.1600公的年金等の課税関係

例えば下記条件で貰える年金受給額は次のようになっています。

年収:500万円
厚生年金加入:20歳~39歳(40歳でFIRE)
老齢基礎年金:20歳~59歳

年金受給額見込み
出典:厚生労働省 公的年金シミュレーター

年金受給額は139万円。
公的年金等控除が110万円あるので所得は29万円となり、住民税非課税、所得税も0円です。

国民年金保険料の全額免除で後悔したら?

国民年金保険料の全額免除を選択してから、後々やっぱり納付しておくべきだったと後悔した場合でも解決策はあります。

追納が承認された月より前の10年以内の保険料に関しては追納が可能です。

出典:日本年金機構HP 国民年金保険料の追納制度

ただし、追納時点から2年目より前の保険料納付に関しては追加加算が生じます。

たまご

選択を誤っても方向転換は可能だね!

まとめ

  • 全額免除のメリットは保険料を納付しなくても75%受給できる
  • 納付のメリットは全額受給できる
  • 85歳まで生きると納付した方が得
  • 全額免除を後悔しても追納が可能

年金に関しては、個人の考え方やライフプランによって最適解が変わってきます。
よく検討し判断してください。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 未婚男性寿命の中央値は67.2歳。
    コレを考えると…大損では?
    まぁ納めるだけ納めてサッサと死んだら
    国民の皆様には有難い存在ですねww

    • コメントありがとうございます。
      人口学では2020年統計で65歳以上の未婚男性の平均寿命は81.8歳となっているようです。
      いずれにせよ損したくなければ全額免除や繰下げ受給を受けるなど個人で調整するしかありませんね。
      いずれも長生きするほど損しますが…
      寿命は絶たない限りコントロールできない部分なので考え方は個人によって差が出ますね。

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