金融庁の承認を受け、秋の発行開始が予定されている国内初の本格的な日本円建てステーブルコインJPYC。
ニュースにもなりましたが、そもそもステーブルコインとは何なのでしょうか。
この記事では、日本円建てステーブルコインJPYCについてFPが詳しく解説します。
・ステーブルコインとは?
・JPYCとは?
・ステーブルコインと仮想通貨の違い
・ステーブルコインは必要なのか?
・ステーブルコインでできること

たまご
- 2級ファイナンシャル・プランニング技能士
- AFP(アフィリエイテッドファイナンシャルプランナー)認定者
- 資産形成コンサルタント
- 投資診断士
ステーブルコインとは
法定通貨や商品価格と連動するように設計された仮想通貨の一種。
ドルやユーロに連動したステーブルコインやコモディティ(金や石油)に連動したステーブルコインもあり、日本もステーブルコインを正式に承認し発行することが決まった為ニュースになったようです。
JPCYとは
日本の法定通貨円の価格に連動したステーブルコイン。1JPCY=1円

日本円建てステーブルコインとは日本円バージョンのことだね!
ステーブルコインと仮想通貨の違い
ビットコインなどの仮想通貨は価格変動が激しく、通貨といいつつも実用性が低い為、通貨としての実用性を兼ね備えたステーブルコインが誕生したようです。
役割 | |
---|---|
仮想通貨 | 投資対象 |
ステーブルコイン | 決済手段 |

ステーブルコインンは法定通貨と価格連動させることで決済手段として成り立つんだね!
ステーブルコインは必要なのか?
通貨としての実用性であれば、わざわざステーブルコインなど発行しなくても法定通貨でいいのではないかと思う人も多いでしょう。
ステーブルコインの強みは仮想通貨の1種なのでブロックチェーン上のサービスで決済できることです。
これは法定通貨ではできないことです。
データを世界中に分散して記録・共有する分散型台帳。1つの取引記録を1つのブロックに格納し取引履歴を時系列に鎖状に繋いでいく為ブロックチェーンと名付けられた。改ざんを行うと前後のブロックと辻褄が合わなくなるので電子データにも関わらず、改ざんは極めて困難。
ステーブルコインでできること
具体的に、ブロックチェーン上のサービスとはどの様なサービスが該当しステーブルコインで何ができるのでしょうか。
- 送金・決済
- DeFi(分散型金融)
- DEX(分散型取引所)
- NFTマーケット
- ゲーム・メタバース内決済
- スマートコントラクトを使った自動取引

難しい言葉ばかりだ…
送金・決済
国境や銀行を介すことなく、世界中に即時送金が可能となります。
DeFi(分散型金融)
銀行を介すことなく、資産を貸したり借りたりすることができます。
DEX(分散型取引所)
中央の運営者が居ない取引所にて、24時間好きな時に仮想通貨同士の交換ができます。
NFTマーケット
デジタルアートやゲームアイテムをブロックチェーン上で売買できます。
ゲーム・メタバース内決済
ゲーム内通貨やアイテムの売買ができます。
スマートコントラクトを使った自動取引
契約や取引のルールをプログラムで書き、プログラムで自動的に支払・配当・保険金の支払いが実行できます。

日常生活ではどれも馴染みがないけど、企業やデジタル生活圏内の人には大きいメリットなんじゃないかな!
まとめ
この記事では、日本円建てステーブルコインJPYCについて説明してきました。
- ステーブルコインは法定通貨や商品価格と連動するように設計された仮想通貨の一種
- JPYCは日本の法定通貨円の価格に連動したステーブルコイン
- 仮想通貨は投資対象でステーブルコインは決済手段
- ステーブルコインはブロックチェーン上のサービスで決済可能
まだまだ日常生活では馴染みのないステーブルコインですが、将来とても身近な存在になっているかもしれませんね。
これを機に、日本の仮想通貨における税制度も整っていくことを期待したいところです。
