保険の中でも費用対効果が高い個人賠償責任保険。
しかし、保険料が少額なため重複契約に気付きにくい保険でもあります。
重複契約していないかどうやって確認するのか、重複契約していたらどうなるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
他の保険と違い自分で簡単にチェックすることができ、節約にも繋がる個人賠償責任保険の重複チェックのやり方と重複していた場合の対処法をFPが詳しく解説します。
・個人賠償責任保険が重複していた場合どうなるか
・重複チェックのやり方
・重複していた場合の対処法

たまご
- 2級ファイナンシャル・プランニング技能士
- AFP(アフィリエイテッドファイナンシャルプランナー)認定者
- 資産形成コンサルタント
- 投資診断士
個人賠償責任保険とは
個人賠償責任保険について知りたい方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

個人賠償責任保険の必要性について知りたい方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

個人賠償責任保険が重複していたらどうなるか
基本的に重複している分だけ保険料のムダとなります。
保険の概要にも、重複についての注意喚起がなされている保険会社が多いです。
補償額
補償額は契約している分だけ補償額が合算され増えます。
例えば補償額3億円を2件契約していたら、6億円までの損害賠償に対応することができます。
これは保険会社が違っても、同じ保険会社の火災保険と自動車保険でも同様です。
保険金の支払い
原則として、1件の損害に対して1契約分から損害賠償金額と同額の保険金が支払われます。
ただし、先程の例えで補償額3億円2件契約で6億円の補償額に対して、4億円の損害賠償だった場合は次の様な支払いになります。

一方、6億円の補償額に対して1億円の損害賠償だった場合は次の様な支払いになります。


それぞれから1億円ずつ支払われる訳ではない点に注意だね!
保険料
例えの6億円は過剰な補償額となり一般的には2億~3億円が妥当となります。
高額な補償が必要であれば2つの保険で補償額を増やすのではなく、初めから補償額が高い1つの保険を契約した方が保険料もお得です。
あえて重複契約し補償額を増やすメリットは少なく、保険料のムダと言えます。
個人賠償責任保険の重複チェックのやり方
個人賠償責任保険は単独で加入する事はなく、次の様なものに付帯されているのが一般的です。
- 火災保険や自動車保険などの損害保険
- 自転車保険などの傷害保険
- クレジットカード
個人賠償責任保険は一契約で家族全員が補償対象です。
家族全員分の次の物を用意します。
- 損害保険の保険証券
- 傷害保険の保険証券
- クレジットカードの約款や会員規約
個人賠償責任保険や個人賠償特約などの文言の特約が付帯されていないか探します。
1つもない | 未加入です。加入を検討するならステップ④へ |
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1つあった | 問題ありません。補償内容を検討するならステップ④へ |
複数あった | 1つに絞る必要があります。ステップ④へ |
こちらの記事で補償額の目安や選ぶ際のポイント、付帯先などを詳しく解説しています。
加入・補償内容の検討・重複を1つに絞る際、参考にしてみて下さい。


まとめ
この記事では、個人賠償責任保険の重複チェックのやり方と重複していた場合の対処法について説明してきました。
- 重複した分だけ補償額は増える
- 補償額以下の損害賠償の場合、契約数分保険金は払われない
- 重複は保険料のムダ
- 損害保険、傷害保険、クレジットカードでの重複が無いか確認
重複していた場合補償額は増えるメリットはありますが、一般的には過剰補償となり保険料のムダだということが分かりました。
不要な保険を解約したり必要に応じて一本化することで、ムダを省いた節約と効率的な保険設定が可能となります。

